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静岡にイタリアンカフェは根付くか

(2011年11月)

10月5日オープンした、静岡市の大型商業施設「セノバ」をのぞいた。若者向きのファッションや雑貨の店が多く、1時間歩けばもうくたくた。一服しながらコーヒーでもと喫茶店を探したら、地下に「イリーコーヒー」があった。

静岡にイタリアンカフェは根付くか

カフェでエスプレッソ

イリーは、静岡県初出店。イタリアの老舗のカフェで、おいしいエスプレッソが飲める貴重な店だ。約70年前に、独自のエスプレッソマシーンを開発し、バリスタが一杯一杯入れるのが売りもの。正式には「エスプレッサメンテ イリー」という名のカフェで、ワインやつまみもある。

コーヒーは逆風

しかし、静岡市はコーヒーにとって、逆風が吹いている。総務省の家計調査によると、静岡市は茶所を反映してか、緑茶の消費量は、県庁所在地と政令指定都市の51都市のうち、1位で1世帯あたり年間1,914グラム飲んでおり、金額にして1万321円使っている。

一方で、コーヒー豆といえば、51都市中50位。年間1,548グラム、3,706円しか使っていない。お茶といえば、コーヒーより緑茶という風土だ。

「こんな土地柄になぜイタリアンカフェなのか」。

フランチャイズを展開するプロントコーポレーション(東京都港区)に聞いてみた。静鉄グループが展開するビジネスホテルの1階に、コーヒーショップ「プロント」があり、静鉄とはつきあいがあった。一方で、東京・有楽町の「イトシア」のイリーのエスプレッソが大好きな人が静岡におり、ぜひ店を開きたいとの話もあり、出店することになったという。

静岡が先例

イリーは、5年前に日本に初出店。第1号は東京・日本橋で、丸の内、新宿、六本木、大阪、京都、福岡と出店し、中核都市として初めて静岡に出店したという。「これから、札幌、仙台などに出店していく考えで、その先例として出店した」と話す。

静岡市には、すでにスターバックス、タリーズとシアトル系のコーヒーチェーンがすでにいくつもある。また国産のコーヒーチェーン・ドトールもある。

「イタリアンスタイルのカフェバールが日本でも受け入れられるようになってきた。バリスタが一杯ずつ入れるエスプレッソを主役に、挑戦したい」。売り上げも予想以上だそうである。イタリアンカフェは、保守的な静岡に受け入れられるだろうか。
(朝日新聞静岡総局長 西川祥一)

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