学校は変わっても変わらない子供達の「夢」
(2010年2月)
複式学級4名での日本一!
全国から応募のあった「第6回小学生のぼうさい探検隊マップコンクール」(日本損害保険協会、朝日新聞社、ユネスコなど主催)で、浜松市北区の3、4年生の作品が、応募1389点の中からトップの文部科学大臣賞に輝きました。地元でも大きな話題となり、住民の元気にも繋がっています。
この小学校は山あいにある全児童14人の小規模校。2010年4月には近隣2校と統合し、校名が消えます。130年続く母校の最後の年に、複式学級の4人で「日本一」をつかんだのです。そのマップに「(統合で)自分たちがいなくなっても、建物は残して!」と書き込んだそうです。
全国で広がる統廃合
ここ10年、全国各地での学校の統廃合が増えています。その原因は大きく3つ挙げられます。
① 過疎化による児童・生徒数の減少
1次産業を中心と地場産業の衰退により、急速な人口減少を招き、それに伴い児童・生徒数が減少したための廃校。
② 都市化による児童・生徒数の減少
地域が商業を中心に発展することにより、住宅が郊外に移転し、地域内の定住人口の減少とともに児童・生徒数が減少したための廃校。
③ 高齢化による児童・生徒数の減少
大きな人口減少はみられないものの、総人口における高齢者の割合が高くなり、相対的に児童・生徒数が減少したための廃校。
廃校後の学校施設の活用状況
廃校発生理由は、全体では6割以上が過疎化による廃校が占めており、都市化及び高齢化による廃校は、1割未満となっています。平成4年度から平成 13 年度までに廃校となった学校施設の建物又は土地の活用状況は、全廃校数2,125 校のうち8割を超える1,748 校が、何らかの方法で活用されています。
廃校理由別にみた場合、都市化による廃校のように、多様な活用方策が想定され、建物や土地の活用に対する需要が大きい都市部では、ほぼすべてが活用されています。しかし、廃校になってから活用されるまでに環境整備等でかなり時間がかかっているのが現状のようです。
変わらない子ども達の夢
当たり前のように毎日学校生活を送る子ども達。日頃、学校が無くなることなど想像もしていないでしょう。廃校が決定し、現実が目の前に見えた子ども達の心の揺れは図りしれないものがあります。
しかし、前述の受賞した4人は、廃校を受け、大人になったら校舎を旅館にしようと話し合っています。もてなす人、棚田で栽培したコメを提供する人、料理やケーキを作る人と、役割はもう決まっているようです。廃校決定は避けられませんが、夢は続いているのです。
時代や大人達の都合で子供たちを取り巻く環境が変化してしまう現在、せめて子ども達の夢の部分を壊さないような統廃合後の対応を願ってやみません。
(ぽっぷちゃいるど理事長 みずの・くみこ)
【参照】
朝日新聞 asahi.com
2010年02月16日「複式学級の4人 『日本一』つかむ」
2010年01月31日「廃校の活用 暗中模索」





