書道が伝えてくれるもの
(2009年11月)
静岡県の書道人口が日本の中でも多いということをご存知ですか? 自分自身も小学校1年生から中学校3年生まで書道教室に通い、現在も無理ない形で習っていますが、全国的にみても多いとは知りませんでした。
しかし、よく思い出してみると納得。静岡には書道家も多いですし、書道科のある高校もあります。書道教室の看板にいたってはコンビニ並みに…とまではいいませんが、かなり多くみかけます。冬休みの宿題や新年に学校で一斉に行ったりする「かきぞめ」の習慣も、他県ではかなり少なくなっているようです。温故知新の静岡県ともいえるかもしれません。
辞書を調べてみると、習字は教えられるもの「手本をもとにして、文字を習うこと。また、文字を美しく正しく書く練習」とありますが、書道は表現するもの「毛筆を使って文字を書く芸術」とあります。つまり、書道は自己表現ができるものでもあるわけです。
私も長年名刺の裏に必ず筆で手書きメッセージを一言入れていますが、交換するときに温かみとオリジナリティーを褒めていただける事が多く、お陰さまで好評をいただいています。
書道は老若男女問わず楽しめ、また、独特の静と動のルールを通して「道徳観」をも習得することができます。私は仕事柄発達障がいがある人や子どもに関わる事が多いのですが、自己表現が苦手な傾向にある彼らの良さを発信できるツールの一つだとも実感しています。何より筆を通して表現する「感覚」が何とも言えず心地よく、彼らの筆も自然に自分を表現してくれるようです。
昔なつかしい方も、実はまだ経験がないという方も是非一度、書道を味わってみてください。静岡県で開催された国文祭2009でも書道に触れられる機会はありましたし、来年には浜松市を舞台に書道の映画も制作されるようです。親子で観て会話の素材にしていただけたら幸いです。
観たり書いたりすることで、私たちが忘れかけていた様々な「大切な事」を書道が思い出させてくれるに違いありません。時代を超えて共有できたら最高ですね。
(ぽっぷちゃいるど理事長 みずの・くみこ)
【参照】
朝日新聞 asahi.com
2009年8月3日「きょういく特報部2009 書道が熱い」
MSN産経ニュース
2009年1月10日「書道ブームの兆し」





